第75回全国高等学校 PTA連合大会2026大分大会
第3分科会 国際教育
テーマ「ダイバーシティの力」
サブテーマ「多様性の中ではぐくむ地域・人材・未来」
講師:立命館アジア太平洋大学 米山裕学長
講師:立命館アジア太平洋大学 サステイナビリティ観光学部 大橋弘明教授
演題:グローバル時代のサステナブルな都市づくり~将来世代参加による多文化共生を目指して~
今治東中等教育学校
PTA会長 伊藤由香里
研修ではまず米山裕学長より122の国から集まるAPUの学生が多文化環境の中でどのように友人を作り成長していくかを見て、①多様性をどのように大事にしている、②学生がどのように育つのか、③どのようなAPUでの学びから学長として世界をどのようにみているかというテーマで話が進められた。その後、大橋弘明教授より①なぜ今グローバルな人材が必要か、②サステナブルな都市づくりとは、③APUでの多文化共生の実践について講演があった。最後にAPUの学生ミシェルさん、卒業生大木将史さん、ツーリズム大分三浦孝典さんからそれぞれ、話がありパネルディスカッションが行われた。
今回の研修では、「ダイバーシティの力」をテーマに、立命館アジア太平洋大学(APU)で、多文化共生やグローバル人材の育成について学びました。特に印象に残ったのは、「違いをなくすのではなく、違いを前提に理解を重ねる」という考え方です。現在、日本では少子高齢化や人口減少が進み、人材不足も大きな課題となっています。一方、世界に目を向けると、人や情報が国境を越えて行き交い、異なる文化や価値観を持つ人々と共に生活し、働くことが当たり前になりつつあります。そのような社会では、自分と同じ考えを持つ人だけで集まるのではなく、多様な人と出会い、交流し、互いを理解しようとする力が必要になります。APUには世界各国・地域から学生が集まり、日常生活そのものが多文化共生の実践の場となっています。そこでは、異なる価値観に触れることによって新しい発想が生まれ、互いに刺激を受けながら成長していきます。多様性は難しさを生むこともありますが、それと同時に、新しいものを創造する力にもなることを学びました。また、「分かり合えないことからスタートする」という言葉も心に残りました。
多文化共生というと、互いを理解し、みんなが同じ方向を向くことを目指すように感じていました。しかし、本来はそうではありません。文化や育ってきた環境、価値観が違えば、完全には分かり合えないこともあります。その違いを否定したり、無理に同じにしたりするのではなく、「自分とは違う」ということを認めたうえで、対話を重ねていく。その姿勢こそが共生への第一歩なのだと感じました。APUでは、多文化協働ワークショップや学生同士の交流だけでなく、高校生、企業、地域などともつながり、多文化共生を大学の中だけにとどめない取り組みが行われています。知識として学ぶだけではなく、実際に異なる背景を持つ人と出会い、関わり、時には戸惑いながら学ぶ。その経験が、グローバルな視点を持つ人材を育てているのだと思います。
今回の研修を通して、これからの子どもたちに必要なのは、語学力や知識だけではなく、自分とは異なる考えや価値観を持つ人と共に生きていく力なのではないかと感じました。学校やPTA活動においても、「みんな同じ」を目指すのではなく、一人ひとりの違いを認め、さまざまな人と出会い、対話できる機会をつくることが大切です。違うからこそ、気づくことがある。違うからこそ、新しいものが生まれる。
今回学んだ「多様性の力」を、これからの学校やPTA活動にも生かしていきたいと思います。
